小さな事務所から「自社ビル」へ

パーティコンパニオンとして働いていた頃、小さな二階建ての事務所から四階建てのビルに引越したことがあります。
小さな事務所の可愛い雰囲気も気に入っていましたが、仕事の多い日は二階の控室がぎゅうぎゅうで、ミーティング場所の確保にも一苦労でした。
引越し先のビルは新築ではありませんが、一~三階は新規オープンするクラブとバー、四階がコンパニオン事務所で、一応「自社ビル」ということになります。
フロアが広く、数十人の女の子たちを集めての研修やミーティングを行うスペース、着物を着付けるためのスペースなども十分でした。

旧事務所から新事務所までは徒歩三分ほどの距離で、大型の家具はプロの引越し屋さんに任せましたが、個人管理の衣装や私物は皆、自分たちで運びました。
在籍人数が多いのでごちゃごちゃして大変でしたが、皆移転が嬉しく、賑やかに荷造りや掃除をしていました。
やはり仕事場といえども引越しはわくわくするものです。

ところで、当時私は事務所の稼ぎ頭の一人だったので、オフィスの引越しと事業拡大に貢献したという自負があり、とても誇らしく思ったのを覚えています。
全ての引越し作業が終わった夜は、社長が正社員と主力スタッフを慰労する宴席を設けてくれました。
「皆さんのおかげでここまで会社が大きくなりました。ありがとう!」と挨拶する社長の目は潤んでいて、計り知れない苦労があったのだと思いました。

私は役職があるベテランでしたが、事務所を引越したことで心機一転、初心に返って頑張ることができました。